東芝メモリー事業部売却において、ウエスタンデジタルがKKRと共同で東芝のメモリー事業買収で再提案をしたと報道されている。
現時点では米ベインキャピタルと産業革新機構、日本政策投資銀行で構成する日米韓連合が優先交渉先の筆頭候補となっているため、あくまで枠外での提案という事になっているが、日本の特に電器産業にとってKKRは、非常に存在感の大きい名前であろう。
KKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)とは、ニューヨークに本拠を置き、ブラックストーンやカーライルグループと並ぶ世界屈指のPE(プライベートエクイティ)ファンドである。
LBO(レバレッジド・バイアウト)の先駆的存在でもあり、当手法を駆使した1989年のRJRナビスコの買収劇は歴史的案件となっている。
日本でも大きなM&A案件には度々出現しており、USEN子会社のインテリジェンス、パナソニック、パイオニア等、名だたる企業に関与している。
特に今回の東芝を含めた大手の電器産業との関わりは多い。
KKRがターゲットとするセクターは全部で9業種とされているが、特に開発、製造といった技術分野には積極的だ。
技術分野は電器産業を含め、日本にとっては代名詞と言っても良い程強みのある分野である。
こういった状況を鑑みると、日本は今後もKKRとの関りを余儀なくしていく事になりそうである。
コラムニストについて
- 元外資系保険会社の日本展開スタッフして勤務するも、会社トップの判断で急遽日本展開が白紙になる。 企業に属する不安定さを感じ、企業に属さない「新しいビジネス形態」を確立させるため数十社の企業と業務提携を行い、幅広いお客様のニーズに合わせることのできる知識と商品を持っているため、顧客の満足度は高い。同じ不安を持つ同世代に対して「新しいビジネス形態=自分で年金を作る=資産形成の重要性」を提案。
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