まずは、落ち着くこと。「まさか、不正請求!?」そんな発見をした時こそ、パニックになったり、うろたえたりしないこと。クレジットカードには盗難保険と呼ばれる保険が必ずといっていいほど付いており、自分が使っていない利用分に関しては、その保険があなたを救ってくれる。
それに、明細書に掲載された時点で、その利用は少なくとも何日かは前のもの。今更慌てても、それほど意味はないのだ。それよりも、とにかく落ち着いて行動すること。
一息入れて落ち着いたら、不正利用と思われる利用について、利用日、利用金額、利用店舗を冷静に確認してみよう。本当に自分で使った利用ではないのか、記憶をたどってよく考えてみて欲しい。
クレジットカード会社の方に聞いた話によると、実は、「身に覚えがないんですけど」「不正利用ではないですか!」とかかってくる電話の9割以上が、自分で使った利用分。つまりは自分が使ったのを忘れていた、ということになる。落ち着いて考えれば、9割以上の確率で、他人が使ったのではなく自分だったというわけだ。
冷静になってチェックして、それでも身に覚えが無い請求だと思う場合には、少しでも早くクレジットカード会社に連絡をして相談してみよう。そうすれば、クレジットカード会社側でも、その利用が不正なのかどうかの調査をしてくれるはずだ。
調査の結果、不正利用だと判明すれば、盗難保険申請の手続きに移ることができるし、やっぱりあなたが利用したものだったとわかれば、ちょっとかっこ悪いが、そのまま「ゴメンナサイ」で済むことになる(笑)。
一番問題になるのは誰かに使われてしまったかもしれないのに、そのままにしておくこと。臆せず、ぜひ相談してみてほしい。もしも、フィッシング詐欺やスキミング詐欺などの被害に遭っていた場合には、更なる不正利用につながるケースもあるので、気づいた時にしっかりと対応することが大切だ。
クレジットカードの不正使用が疑われる場合には、それ以上の被害を防ぐために、一旦カードの利用停止手続きが取られる。そして、不正使用だとはっきり確定できた場合には、そのまま無効請求で、新しいクレジットカードが発行される。
夫や妻、兄弟、親などの家族や、知人、恋人などに不正利用されてしまった…などという場合には、残念ながら保険で被害額が補償される可能性はきわめて低い。多くの場合、自分が持つクレジットカードをそれらの人たちに貸した、カード番号や暗証番号などを教えた(あるいは簡単に知ることができる状態にしていた)ことが原因になるからだ。このような場合は、クレジットカードをきちんと管理していなかったとみなされ、クレジットカードの利用規約違反となる。
最近は、WEB明細を利用しているという方も多いのではないだろうか。多くのクレジットカード会社がWEB明細を推奨しているし、それによってポイントがつく場合もある。毎月郵便で送られてくるとその存在に気付くことができるが、WEB明細になると自分で見に行かない限リ、見ることができなくなるので気をつけよう。
カード会社からは、「クレジットカード利用明細」についての確認メール」が届いても、ログインするのが面倒…などと、つい放置してしまう人も多いのではないだろうか。このような状態は、不正利用に気づくのが遅れる大きな原因となってしまうので要注意!盗難保険の適用期間は、「カード会社に連絡した日から、60日以前まで」となっているのが一般的。気付いた時に、すでにこの期間を過ぎてしまっていたら、たとえ不正使用されていても事故負担せざるを得なくなる。
明細書は必ずチェックする習慣を身に着けておこう。
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